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外壁塗装職人のお話
ここでは、職人の実際の体験談、思った事を赤裸々に綴っています。
これは私たち塗装職人が10年以上前に発行していた、外壁塗装ガイドブックというもの中からの抜粋です。
もちろん戸塚区にお住まいの結構な数の方にお読みいただいています。

職人は、あまり話が上手ではありません。
不器用で、営業や訪問販売のように笑顔で快く接する…なんてことは不得手です。
中にはお喋りな職人さんもいますが、多くの方が抱いている印象としては「寡黙」や「無愛想」ではないでしょうか?
文章にするのも、ちょっとだけ大変です。

職人の気持ちを理解していただくことにより、少しでも理想な工事ができるのではないかと思い、どうかそんな職人が話をしているものだと思って、読んでくだされば幸 いです。
icon 再び独立
再び独立
訪販会社をやめてから以前の小さい事務所は、自分の生活環境とからむ地域的な事情と、本当の意味での代表という希望のもと、そのまま前の仲間に譲り、違う地域でその後自宅兼事務所という形で再び独立して、塗装職人で友人でもある仲間と営業をしながら、同時に工事もこなして行った。
しかし世の中のほとんどの人は「テレビで有名な会社=工事も安心」というイメージがある。
あなたもネームバリューも無く、どことなくぎこちない営業マンが来て、どんな工事をするかも分からない会社に工事を任せられるかと言うと、無理があるだろう。

たまにお客が言う

「ここは人通りがいいし、向こうからもここが見えるから、いい宣伝になるよ」。

お客はいい工事をしてくれと言いたいのであり、本当にそう思っている。もちろん工事は徹底する。
再び独立
確かに駅から住宅街に抜ける道だから、人通りが多いし、ある程度の宣伝にもなる。
しかしキレイになれば近くで塗り替えを考えている人でさえ、あっさり工事するほど簡単ではなく、良い工事をすればお客がくるというのは、妄想に近かった。
それでも工事をしてもらったお客から紹介された時が何度かあった。
足を棒にして契約した工事も嬉しかったが、紹介はお客が十二分に工事に対し喜んでくれている証拠。なお更嬉しい。仲間と喜びあった。
普段から長持ちするように心がけていれば、必然的に細かい部分まで念入りに仕事できるというものだが、こういう時は更に力が入った。
でも景気の良い時代なら続いていたかも知れないが、ベテラン営業マンがやっと契約を取ってくる時代に紹介が永遠に続くわけでもない。

再び独立
営業マンを雇える金も無かったので、工事をしていればその間の営業も出来ない。
少しずつ工事に行き詰まっていった。
結局月一件ほどの工事になり、それだけではやっていけなくなっていったので、色々考えたあげく結局思いついたのはチラシの配布。
手始めに一万枚を新聞広告としてチラシを配布したが、一件の問い合わせがあっただけ。
しかも、その問い合わせがあった家のとなりは、以前私が塗り替えをした家。
その家の紹介で電話しようと思っていたときに、たまたまチラシを見て電話してきただけだと言う。
要するにチラシの効果はゼロに等しかった。

その後もチラシの構成を変えたりしてあきらめず配布はしたが、思うようには工事は増えなかった。
独立の考えは甘かった。
今更サラリーマンになるわけにもいかず、学歴も無い。
その前に勉強のため訪販会社に一時いた時もあったが、ほとんど若いときから職人一本でやってきた私が、違う他の業界に行く勇気も無かった。
ある日、新聞の求人募集のチラシに塗装下請け職人の募集があった。
私は飛びついた。会社はやはり有名俳優を使い、テレビで宣伝している大手。
大手は訪販会社の中でも仕事が安いと知ってはいたが、生活には変えられない。
それよりも「ガンガンやるぞ」と意気込んでいた。

業員も雇って仕事をこなしていったが、一棟、二棟と仕事をするうち、今までやってきたやり方ではとてもではないが、生活していけないことが徐々にわかってくる。
以前は外側から塗れない扉の内側や、格子の内側、納戸の中や物置など、お客の思っていない所まで仕事をすると、喜んでもらえたものだが、これでは喜んでもらって快感を得るなんてことは全く無理。

ヤッパリというより想像以上に厳しい現実を見せつけられ、自分が思うような仕事をしていたら絶対に食べていけない。
再び独立
そうなってくると、塗装仕様は不可能になってしまい、正直、工事に対し妥協しなければならない部分も、どうしても出てきてしまう。
ところが休憩時間などにお客と話をしていると、物理的に無理でもやはり妥協は出来なくなってしまう。
矛盾しているようだが、この矛盾を埋めるためには精神的、体力的にも相当な労力とスピードが要求され重労働。
家に帰ってくるとヘトヘトで何にもやる気が起きない。
お風呂に入ってビールなんかでも飲んだら、もう動けない。老けるのも早く感じる。


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